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カシオペア…な、懐かしい。

  カシオペア・・・。

 

電車でもなく、バンドでもありません。

カシオ計算機の携帯情報端末(PDA)の名前です。

1998年に発売されたこのカシオペア。
当時そこそこ盛り上がった、マイクロソフトの組み込み用OSを搭載したフルキーボード付きの小型ノートPCです。

当時はまだ携帯できるノートPCは高価で、手頃なこのカシオペア(CASSIOPEIA(A-55V))を買って楽しんでいました。
(確か、当時ソフマップで3万円程度で購入したような記憶があります)

会社のレイアウト変更の際に、引き出しの奥から出現したので、当時の記憶を呼び覚ましながら紹介させてください。

 
まずは外観。
天板はキンゾク(アルミ?)で、他は全てプラスチッキーでちょっとオモチャ感はありますが、今見てもなかなかカッコイイです。

当時は私にとってとても魅力的なオモチャ?でトコトン使い倒していました。


この小さい筐体にPCカード(今は死語?)とCF(コンパクトフラッシュ)を装備でしていてなかなかの拡張性。

当時はまだUSBは普及しておらず、フロッピーディスクやCFがデータ保存や移行の手段でした。また、赤外線通信もできます。

CPUは当時は多くのPDAで採用された日立のSH-3(80MH)。

ROMはなんと24MBでこのな中にWindowsのOSが入っています!
(そもそもWindowsCEは組み込み用OSで軽量に設計されているとはいえ…。)


動力はACアダプタは標準で付いておらず、単3乾電池2本で駆動します。今みたいに高性能な充電池は登場しておらず、省電力技術も今に比べるとかなり劣り充電池を一日に何本も消費した覚えがあります。

画面は480×240ピクセルのモノクロ4階調液晶で、ドット感満載。見る角度や周りの明るさによって濃さの調整が必要です。また、バックライトオンがあり、暗いところでも快適?です(でも電池の減りが急に早くなる)。
そしてタッチパネルで、タッチペン付。

キーボードはキーが非常に小さく打ちづらいのですが、簡単なメールや文書作成なら問題ありませんでした。とにかくフルなのがうれしかったのです。

そして、今では超快適な環境となっている通信環境ですが、
当時のモバイルデータ通信の主役は「Air H”(エアエッジ)」という通信サービスでした。DDIポケット(後にWILLCOM・現Y!モバイル)のPHSの通信サービスで、
PCカードやCF(コンパクトフラッシュ)の形状をした通信カードを提供していました。私もこの通信カードをカシオペアに装着してメールやネットをしていました。いつでもどこでもとはいかないものの、出先でメールやネットができる喜びというか便利さに感動していましたね。

当時の私は、なぜこんなPDAが必要だったのか?

それは仕事で使いたかったからです。

組込系のエンジニアであった私は、工場等のFA機器(コンベヤやロボット等)の制御に関わっていました。

開発したシステムの現場調整のため工場内での長期作業が多く、会社との連絡でメールのやり取りが必要でした(プログラムデータ、仕様書等)。

その際にこのPDAがとても役立ったのです。

通信速度も処理能力もディスク容量も貧弱でしたが、当時は今よりも開発はゆったりしていたので多少の通信時間がかかったとしても現場で作業できることの方がメリットは大きかったのです(1~2MBのデータを受信するのに数十分かかっていたと思います)。

ちょっと話がそれましたが、当時はこういった楽しいガジェットがたくさんありました。

ノートPCもメーカーが小型化を競っていて、薄さや軽さを売りにしていました。
VaioのTypePほしかったなぁ。)
(参照:SONY HP≫http://www.sony.jp/vaio/products/P/

ちなみに皆さんはソニーのCLIE(クリエ)ってご存知でしょうか?


参照:CLIE≫http://www.sony.jp/products/Consumer/PEG/PEG-NR70V/

2001~2004年くらいの間にかなり流行ったPalmOSを積んだPDAで、
それはそれは小型でカッコイイガジェットでした。

特に私はこれに一目惚れして即買いで愛用していました。

今見ても超カッコイイですね。

SONYお得意のマルチメディア性が高く、音楽や動画を満喫したものです。
通信もPHS通信カードはもちろん、携帯電話とBluetooth接続も可能でした。

かなりスマホに近い使い方ができたように思いますが、なぜかそこまで普及しませんでした。

意外に早くこの事業を終わらせてしまったんですよね、ソニーさんは。
そのまま続けていれば、もっといいところにと惜しまれたものです。

(当時の私はSONY大好きで、アンチアップルでした)

今はスマホで何でもできますが、当時は欲を満たすためにいろいろと工夫し、苦労して得た快感があったものです。

音楽を聴く、映画を見る、昔はそれぞれ専用の機器を使った方が得られるものも高品質だったのですが、今はスマホで充分満足できる品質で何でもできます。

当時の私にとってスマホは待ち望んでいた夢のようなガジェットですが、なんか便利になりすぎてつまらない感じも否めません。

ですが、そんな私も今は何をするにもiphoneです。

便利な世の中になったものです。

なんか最近はアナログも流行ってきているみたいですね。

フィルムカメラや、カセットレコーダー等。

でも、面倒には戻れないかも(笑)。

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