2017年は「個人型確定拠出年金」に注目!
将来、年金がいくらもらえるか、不安な人は多いと思います。老後に備えて蓄えが必要なのはわかっているけど、税金などを支払うと、貯金に回す余裕はほとんどないし、銀行に預けても利息はほとんどつかないし…。
そこで、ぜひ注目したいのが「個人型確定拠出年金」です。
簡単に言うと、「誰でも加入でき、節税しながら積み立てられる、自分専用の年金」。2017年1月から制度が改定され、「iDeCo(イデコ)」という愛称もつけられましたが、元が長くてわかりにくい名前のせいか、加入者数は約29万人(平成28年10月末現在、厚生労働省年金局発表)と、まだまだ知名度の低い制度です。
この記事では、上手に活用すればメリットも大きい「個人型確定拠出年金」について紹介します。なお、「iDeCo」という愛称にまだなじみのない方も多いと思いますので、この記事では「個人型DC」(「DC」は「確定拠出年金」の略称)と呼ぶことにします。
ちなみに、DCを「401k」と呼ぶことがありますが、これはもともとアメリカでの呼び名で、DC制度を定めた法律の条項名がそのまま通称になったものです。
さて、まずは「個人型確定拠出年金」というお堅い名前の意味から見ていきましょう。
「確定拠出年金」とは?
「確定拠出年金」と似た制度で「確定給付年金」というものがあります。
どちらも「年金」という名前のとおり、現役時代に掛金を積み立てて運用し、老後に掛金と運用益の合計を受け取る、という仕組みです。異なる点は以下のとおりです。
確定給付…将来の給付目標額をあらかじめ確定し、逆算して掛金を割り出す
企業が運営する確定給付年金は、近年、運用実績や企業業績の悪化により、確定していたはずの給付額が減額されてしまうケースが発生しています。
一方、確定拠出年金は、加入者の自己責任で運用するもので、運用実績によって給付額は変わりますが、掛金と運用益は(手数料と、受取時の所得税を除いて)全額受け取れます。
「個人型」とは?
確定拠出年金には「個人型」と「企業型」の2種類があります。違いは「掛金を誰が負担するか」です。
企業型…企業が従業員の掛金を負担する
企業型DCであっても、掛金と運用益は全額加入者個人の資産になります。また、運用方法は、預金や投資信託などの「運用商品」の中から、加入者が個々に選びます。
次回以降は、個人型DCのメリット・デメリット、DCの活用に絶対必要な知識である運用商品の種類、などについて紹介していく予定です。既にDCに加入しているけど、実は中身がよくわかっていない…という方も、この機会にDCについてあらためて知っていただき、大いに活用していただければ幸いです。
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